イオングループ、ザ・ボディショップの元専務がプロデュースするYouTubeチャンネル『2ndステージ』。「京都の文化を国内外に紹介」をテーマに、YouTuber育成・プロデュース・動画製作をおこなっています。
撮影を担当しているのは、なんと映像制作会社のプロたち!
その動画撮影現場に、特別に許可を得て密着取材してきました!
動画プロデューサーである浅井健吉さんへのインタビュー記事はこちらから↓
もくじ
本格的な撮影カメラと照明。これはもはやテレビ現場!
今回の撮影場所は、京都市内の某所。指定された朝9時に筆者が現場へ行くと、すでにセッティングが始まっていました。
あれ……? 今日ってテレビ番組の収録でしたっけ……?
本格的な撮影機材と雰囲気に、一瞬ビビってしまった筆者。
本日のメンバーは、出演者である京料理人・一平さん、某映像制作会社代表のAさん・撮影隊のBさんとCさん。計4人での撮影です。
一コマ、一手順ずつの細かな作業
セッティングが終わり、午前9時過ぎから撮影が始まりました。
まずは使用する全ての食材の物撮りから。
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その後、出演者の一平さんが一つひとつ丁寧に調理していきます。
一品完成するごとに完成品の物撮り。
この工程を繰り返すこと、なんと6時間!
合間に写真撮影やインタビューをさせていただきましたが、漂うおいしそうな匂いにお腹が鳴りました……。
それぞれのこだわり
普段はそれぞれプロの料理人、プロのクリエイターとして働いている一平さんたち。
YouTube製作にあたり、どんなことを意識しているのか聞いてみました!
一平さん
元々、浅井さんはウチの店の常連さんで。
「せっかく京料理をやっているんだから何か残してみない?」って言われて。
「僕らはもうこの先長く仕事を続けるわけじゃないんだし、最後になにかやろうよ」と(笑)
それで、「じゃあYouTubeをやりましょう」となったんです。
YouTubeは知っていたし、とりあえずやってみよう、と始めた感じです。
今は、色々と勉強しながら試行錯誤しつつ撮っています。
小学生の時に食べに行ったお店の大将が格好良く見えて、料理人に憧れを持つようになりました。
誰でもなれるけど、続けるのがしんどい世界ですね。
夜中の2時に仕事が終わって、寝る間もなく朝方5時からまた仕事って生活でした。
休みもほとんどなく、最初の頃は月3回だけ。忙しい時期は月1回あるかどうか。
殴られたりもしたし、今ならパワハラ、労働基準法違反で問題になりますね(笑)
でも、当時はそれが当たり前と思っていたんですよ。
「労基違反だ!」と大将に言おうものなら、「お前らは労働じゃなくて修行。お金をもらって勉強させてもらってるんだ!」と返されたと思います(笑)
無かったですね。
子供の頃から「これで生きていく!」と思っていましたから。
将来の選択肢が料理人一択だったので、辞めてしまおうと思ったことは一度も無かったです。
一応、10年ずっと休みなしで……というわけでもなく、「労働基準法」や「ブラック企業」が社会問題になってきたので、徐々に緩くはなっていましたよ。
ただ、勤め人のままでは給料も安いし、満足いく生活はできないので、独立を目指すようになりました。
20歳から30歳まで10年働き、30歳になって自分のお店を持ちました。
今は起業や独立を目指す若い人が増えているみたいですが、若いうちからそういった目標を持つのは良いことだと思います。
美味しいものを作るのは当たり前なので、「その人に合わせた料理」を作るように心がけています。
僕ね、こだわりが無いんですよ。こだわりが無いのがこだわり(笑)
プライドも無いので、「こうじゃなきゃいけない」って考えを持っていないんです。
だから、ウチは和食のお店だけど、お客さんが食べたいならカレーだろうとグラタンだろうと作ります。
接していると、「こういうのが好きなのかな」とか「こういうのは苦手なのかな」とか、なんとなくわかる。
「人の心を読む能力がある」と周りには言っています(笑)
今回はすごく綺麗に撮ってもらっているから、食材の鮮度の良さなどがすごく伝わると思います。
撮影隊ディレクター
普段の仕事は自分が監督だから「自分の個性」を出しているけど、今回は「プロデューサーである浅井さんの個性」を大事にしているね。「こうしたほうがいいんじゃないか」とアドバイスはするけど、それをどう判断するかは浅井さん次第。
YouTubeだからTVだからと撮り方に違いは無くて、撮るもののテーマ毎に「どう撮るか」を考えているよ。例えば同じ料理でも、和食には和食の撮り方があって、イタリアンにはイタリアンの撮り方があるからね。
YouTubeの動画を作るんだ!って意識はしていないかな。TV映像の制作をしている時と同じ感覚でやっているね。
一平さんが手間ひまかけて料理を作ってくれているから、撮影隊の僕らも最初からきちっと画面に収める。
京料理は西洋料理と比べると、すごく手間ひまがかかる。例えば、食材などを洗ったり、包丁などを片付けたり。尺が長くなっても、そういった細やかな作業まできちんと映す。省かない。そういうことは意識しているね。
約6時間におよぶ撮影…そして完成した動画がこちら!
午前9時前から集合、準備、撮影をし、撤収完了したのは午後15時。
撮影の最後は一平さんの解説コメント取り。
「どんな感じで喋ればいいのかなぁ……こういうの慣れてないから恥ずかしいな」と照れながら解説をする一平さん。
一言ずつゆっくり喋る一平さんの解説は分かりやすく、とても勉強になります。
この日はお手伝いとして一平さんの息子さんも同席。「お父さんがYouTuber活動しているのを、どう思いますか?」と尋ねてみると、「すごいなって思う。頑張ってるなって」と応援のまなざしを向けていました。
そして完成した動画はこちら!
今回撮影に密着した動画は、英語版・日本語版・総集編と数種類アップされています。
プロのこだわりが細部に見えた今回の密着取材、筆者にとっても貴重な体験となりました。
後日談や取材裏話をナナミルnoteに投稿予定なので、ぜひチェックしてみてくださいね!
<ナナミルnote>
https://note.com/nanamiru
大学院で歴史学を研究しつつフリーライターとして活動中。研究してない研究者代表。
福岡県出身。関西に魂を売ってしまった女。
小難しい話はもちろん、美味しいもの・可愛いもの・キレイなものが好き。
「日本全国、隣町」を掲げるアクティブ人間。