「諸説あり」をつけたら、ふざけた情報も受け入れられるんじゃね?

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SNSやインターネットの発達により、根拠のないフェイクニュースの拡散が問題視されてます。直近だと新型ウイルスの流行に関するフェイクニュースやデマを見かけることも多いのではないでしょうか?

間違った情報を発信している問題がある一方で、フェイクニュースを信じて拡散してしまっている人が多く存在しているのも事実。科学的な根拠がない間違った情報でも、説得力さえ持ち合わせていれば人々は信じてしまうのです。

新型ウイルスに関する記事で、この言葉をよく見かけませんか?

「諸説あり」

専門家が発言しているような雰囲気を演出し、一言添えるだけで「仮説だから」という言い訳が出来る、もっともフェイクニュースに向いた言葉ですね。(諸説あり)

今回はフェイクニュースに踊らされないためにも、この「諸説あり」について考えたいと思います。

「諸説あり」の信ぴょう性

「諸説あり」は科学番組や歴史番組で、まだ謎が解明されていない事象に対して、専門家の有力な仮説が紹介される時によく聞きますね。

諸説

①いろいろな学説。意見。 「これについては-ある」
②いろいろなうわさ。 「 -乱れとぶ」

引用:コトバンク

この言葉を悪い意味で捉えると「そんな噂もある」程度の情報と解釈できます。メディアによく取り上げられるテーマとともに本当かウソか解らない「諸説あり」の事例を紹介しますね。

本能寺の変はなぜ起こったのか?

明智光秀が織田信長に対して起こした謀反「本能寺の変」。明智光秀の動機や真相が解明されておらず、歴史ミステリーの特集でも「諸説あり」と紹介されることが多い事件です。

wikipediaでも光秀自身の野望説や秀吉の黒幕説など57もの説が掲載されてます。そのうちの1つの説をご紹介しますね。

本能寺の変は、1582年6月21日早朝、京都本能寺に滞在していた織田信長を家臣・明智光秀が謀反を起こして襲撃した事件である。

明智光秀は織田信長に恋愛に近い感情を抱いていた。しかし信長は光秀の愛情を受け止めることはなかった。一向に進展しない関係から、光秀は精神的に追い詰められ、冷静な判断が出来ず謀反を起こしたとされる。

諸説あり

しゅが
しゅが
こんなBL的な説まであるのか

人類がなぜ二足歩行をするようになったのか?

サイエンス番組でよく取り上げられるテーマです。初期人類がいつごろから二足歩行をしていたのかについては化石の証拠がなく、二足歩行をはじめた理由についても諸説あります。

その中の一つが「運搬説」

人類が二足歩行をするようになった理由として「運搬説」が有力視されている。オスがメスに気に入られるためには、果実などの食料を運搬する必要があった。食料を運搬するには二足歩行の方が効率的であり、二足歩行が得意な固体が繁栄した。

諸説あり

しゅが
しゅが
港区女子的な進化論

参考:第1回 馬場悠男(人類学):骨から探る人類史~思いやりの心を未来の子孫に向ける(提言編)
人類の進化 ―最新研究から人間らしさの発達を探る

諸説ありの根拠を探す人は少ない

みなさんこの2つの「諸説あり」の真偽を見抜けることは出来たでしょうか?ネタバラシをすると、本能寺の変の説は私が適当に作った説で、二足歩行の説は人類学者が唱えてる説となります。

Wikipediaを見に行って57個の説をすべて確認することもなかったでしょうし、「食物供給仮説」を知っていた人も少ないでしょう。おそらく記事の流れから2つともウソ臭いなと感じた人が大半だと思います。

これがネットの情報の怖いところですね。一次情報や根拠も探す手間を省いてしまいがちになりますし、人間には自分の都合良いように見る特性があります。個人の思い込みや周囲の環境などの要因によって間違った判断をする、認知バイアスという思考の偏りが知らないうちに起こっているのです。

広告でよく見かけませんか?有名人御用達の〜みたいなキャッチコピー。権威性のあるものは正しいと思いこんでしまう、認知バイアスの1つのハロー効果を利用したものになります。

「諸説あり」のような、それっぽい情報を受け取るときは、それが真実か意見なのかを最初に見極めること重要になります。真実が解明されていない情報の場合は、どれだけの根拠を踏まえた意見かを客観的に判断するクセをつけましょう。

しゅが
しゅが
客観的に判断した上で本能寺の変の真相がBL説を推す人が居たら、それはそれで嫌いじゃない

諸説はロマンと探究心が詰まっている

根拠のない悪意のある「諸説あり」に注意を払わなければならない一方で、真実に近づこうと日々、専門家が少ない根拠をもとに積み上げた「諸説あり」も存在します。

今では事実として認識されている地動説も、裁判にかけられ、ガリレオ・ガリレイは地動説を放棄することになりました。その時にかの有名な「それでも地球は回っている」という言葉をつぶやいたとされています。

しゅが
しゅが
ちなみに「それでも地球は回っている」も本当は発言していないなど諸説あります。

情報を正しく扱うことはもちろん大事なことですが、事実の余白を埋める都市伝説的な「諸説あり」のドラマ性も楽しめるリテラシーと心の余裕を持ちたいものですね。