新型コロナウイルスの感染が拡大している今日この頃。
我が家では外出自粛が再び始まっています。
5月の自粛期間では、「あつまれどうぶつの森」でお家時間を過ごしていたぺけ家。
しかし、ゲーム(あつ森)の熱も冷めてきて飽きつつあります。
今回は何をしようか考え、読みたいと思っていた本をガッツリ読むことにしました。
まず手に取ったのが、講談社タイガから出版されている木元哉多先生の『閻魔堂沙羅の推理奇譚』という小説。
とてもおもしろく、コロナ自粛中にぴったりの暇つぶしになりました。
その魅力をたっぷりとお伝えします。
推理することを前提としたミステリ小説
殺害された被害者が死後の世界で閻魔大王の娘・沙羅と出会い、自分を殺した犯人を当てれば蘇り、外せば地獄行きというゲームに挑戦する1話完結型の短編ミステリー。
1巻につき3~4人の被害者が登場し、自分の死について推理ゲームを行っていく。
『閻魔堂沙羅の推理奇譚』の特徴は、被害者が探偵役なことです。
小説の構成は、主人公が殺害されるまでの経緯を描く事件パートと、沙羅にゲームを持ち掛けられ推理する推理パートに分かれています。
そもそも『閻魔堂沙羅の推理奇譚』を知ったのは、友人からのアヤシイ誘いでした。
と怪しげな言葉とともに送られてきた特設サイト。
内容は、小説を読んで犯人を当てれば抽選で5万円プレゼントというもの。
※現在は問題(小説)の公開及び募集は締め切られています。
当時必死で考えて応募しましたが、いつの間にか忘れていました。
時間が過ぎ今回ふと思いだし、購入したのです。
人間ドラマとしてもおもしろい
蘇生と地獄行きをかけて推理ゲームに挑む物語の性質上、被害者たちには生き返りたいと考える信念や目標があります。一度死んだことにより、人生の大切さに気付くのです。
登場人物一人ひとりに様々な背景があり、後日談として生き返った被害者がどう生きていくかまで描かれていて、人間ドラマとしても魅力があります。
ハートフルなものから少しブラックな人間模様まで、様々なキャラの人生を追体験できておもしろいです。
サクッと読めてみんなで楽しめる
読者に推理させることが前提にあるので、トリックは難解ではなく、ゴリゴリのミステリとも違っています。
文体も、ライトノベルほどではありませんがカジュアルな印象で読みやすいです。
同棲している彼女ちゃんと読んでいますが、普段まったく本を読まない彼女ちゃんもスラスラと読んでいました。
短編集なので1話が短く、事件パートは約50ページほど。30~40分ほどあれば読めます。
我が家では事件パートを回し読みし、一緒に推理。
あーでもない、こーでもないと話し合っていると、いつの間にか時間が経っています。
一通り意見を出し合ったら、推理パートを読んで答え合わせ。
アナログな方法ですが、デジタルなゲームに飽きた人にはオススメです。
『閻魔堂沙羅の推理奇譚』2020秋にはドラマ化も!
『閻魔堂沙羅の推理奇譚』は表紙のイラスト担当が人気イラストレーターの望月けいさん。
望月さんの描く沙羅がとってもかわいいので、アニメ化したら人気が出るだろうなと思っていました。
なんと! NHKで今秋にドラマ化されるようです!
フリーライターや派遣看護師、塾講師などをしながら生きている人。
元ひもだったりもする。