新型コロナウイルスの影響で閉店が続いているライブハウス業界。
日本全国のあらゆるライブハウスがピンチに直面しています。
京都で約30年営業を続けている老舗ライブハウス「京都ARCDEUX(アークデュウ)」も、例に漏れず大ダメージを受けています。
このままでは倒産してしまう!
そんな危機を乗り越えるために、クラウドファンディングを開始した京都ARCDEUX。
なんと、一般人向けに「ライブハウスレンタル」企画も打ち出すことに!
そんな疑問を解決すべく、現地へ取材に行ってきました!
もくじ
京都の老舗ライブハウス・京都ARCDEUX(アークデュウ)
京都市内の中心部・河原町五条にあるライブハウス、京都ARCDEUX。
1988年の開業以来、京都の音楽シーンを支え続けてきました。
学生の軽音サークルはもちろん、社会人バンドやインディーズバンド、もちろんメジャーバンドまで。
バンド以外ではダンスや演劇・子供たちの発表会の場としても貢献してきた、老舗ライブハウスです。
しかし新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、現在はすっかり開店休業状態に。
店長である大川さんも、ゲッソリやつれてこの通り。笑顔が何とも弱々しいです。
「経営存続のために、楽屋の改装も頑張ったんです!」という大川さん。
その改装した部分を見せていただきました。
お金が無さすぎて、自分たちで楽屋をDIY!
ステージ横に位置するこちらの楽屋、なんと店長・大川さんとオーナーさんの二人でDIYしたそうです。
楽屋内はかなり広く、20人は余裕で入れます。
今まで楽屋内は防音構造でなかったため、楽屋での声や音がフロアに漏れてしまっていたそう。
今年に入り、契約更新ために「音漏れ改善」をビルオーナーに求められたARCDEUX。
しかし改装費用がない!
そこで、「自力でどうにかしよう」とDIYを決行。
ホームセンターとネット通販で防音資材を調達し、自分たちで調べながら試行錯誤したとのこと。
なんて涙ぐましい努力……!
3月の更新契約に間に合うように、お正月から約3ヵ月かけてコツコツと作業したという大川さん。
なんとか完成し無事に契約更新したものの、コロナで営業自粛期間に突入。
4月以降、ほぼ休業状態で資金繰りが限界に。
起死回生をはかるためにクラウドファンディングを開始したものの、目標額にはほど遠い現状です。
「この状況を何とかしたい! 一般の人にもライブハウスを気軽に使ってほしい!」
その思いから、今回「一般向けレンタル」を考えたそうです。
一般人でもライブハウスを借りられるの? 使い方の実例を紹介!
「バンドの人が借りるもの」というイメージが強いライブハウス。
実は、バンド活動以外でもさまざまな使い道があるんです!
過去にはカラオケ大会やダンス発表会を開催
昭和の時代はよくあったそうですが、今は馴染みがないですよね。
コロナが流行る前は毎月開催していて、毎回65人くらいは集まっていました。
参加者の年齢層は60代以上の方が多かったです。
ライブハウス=若者が集まる場所という印象を持たれがちですが、中高年~高齢者層に向けた活用法もあるとは!
カラオケ機材も用意しているので、一般的なカラオケ大会もできるそうです。
他にはどんな使い方ができるんでしょうか?
ライブハウスで婚活?! こんな使い方もできます!
テーブルとイスも用意しているので、婚活パーティーにも使っていただけます。
空間が広いので、ソーシャルディスタンス対策もしやすそうですね。
カラオケ設備とステージを利用して、音楽が好きな人向けの婚活とか……ステージで一発芸を披露とか(笑)
でも、目立つのが好き・自分をアピールしたい人にはいいかもしれませんね!
バンギャがライブハウスをひとり占めしてみた
活用例を教えていただいたところで、実際に筆者・倉本が「私だったらこう使う」を実現してみました。
ヴィジュアル系バンド好きのバンギャな私。
一度やってみたかったことがあります。
スクリーンとプロジェクターを用意します!
そんなわけで、「ひとり上映会」をやってみました。
その様子をご覧ください。
アラサーバンギャがライブハウスで上映会をやってみた結果。
(※この翌日、全身筋肉痛で動けなかった)
京都ARCDEUX(@KYOTO_ARCDEUX )さんへの取材記事は今夜ナナミルにて公開です!https://t.co/eWlPOPHVhB
BGM by DEZERT/秘密#ライブハウス #京都 pic.twitter.com/WS7m3inwlQ
— 倉本菜生(ライター・編集者) (@0ElectricSheep0) September 8, 2020
こいつめっちゃ楽しそうだな?
広々とした空間、臨場感のある爆音、最前列をひとり占め……!
バンギャ・オタク鑑賞会にライブハウスは最適
カラオケで好きなアーティストのBlu-ray・DVDを持ち寄り、みんなで鑑賞会。
バンギャやオタクなら、一度は経験したことがあるでしょう。
ライブハウスのスピーカーを通して映像を流すためか、「音に包まれている」感覚があります。
ライブのように人がぎっしりいるわけでもないので、好きなように好きなだけヘドバン・モッシュ・逆ダイができるのも楽しい。
オタクの集まりなら、思いっきりオタ芸が打てそうです。
動画内のプロジェクターとスクリーンは急遽倉庫から出してきていただいたので、今後「上映会」向けに新しく大きめのスクリーンと高性能なプロジェクターに買い替えるとのこと。
コスプレイヤーの撮影会にも使える!
アイドルや音楽モノの作品のコスプレも、ライブハウスでなら本格的に撮影ができます!
広い楽屋を更衣室として使えば、鏡があるのでメイクもしやすそうです。
レフ版や三脚などの機材は持参する必要がありますが、ステージやフロアの照明を調節してもらえるので、ライティングの面でも綺麗な写真が撮れること間違いなし!
ライブハウスの貸し切り、お値段は?
さて、工夫次第でいろいろ使えるライブハウスレンタル、その気になるお値段は……?
クラウドファンディング経由なら、お得に借りられる!
8時間レンタルで10万なら、10人集めれば1人1万円……8時間もライブハウスで遊べるなら良さそうです。
レンタル時に「こういうことがしたい」とご相談いただければ、最大限ご協力しますよ!
京都ARCDEUX(アークデュウ)クラウドファンディング
京都ARCDEUXのクラウドファンディングは、CAMPFIREにて2020年10月23日(金)まで支援受付中です。
リターン内容は2000円、4000円×2種類、5000円、6000円、10000円×2種類、15000円、50000円、100000円と10種類。
6000円のリターン・Tシャツは3種類のプリントから選べます。
遠方の方や、レンタルはできないけど応援したい! という方は、普段使いもできるTシャツリターンがオススメです。
最後に、店長・大川さんからのメッセージを。
そんな状況ではありますが、ライブハウスというイベントスペースとして、利用される方々が安心して楽しめる環境を作っていければと考えております。
また、ライブハウスを利用したことが無いお客様でも楽しんでもらえるスペースになれば嬉しく思います。
今までライブハウスに縁が無かった方も、これを気にイベントスペースとしての利用を考えてみてはいかがでしょうか♪
【問い合わせ先】
京都ARCDEUX
〒600ー8025
京都市下京区河原町通高辻下る清水町454-1(林ビルB1)
TEL :(075)343-3182
公式HP:http://arcdeux.net/
【CAMPFIRE公式ページ】
https://camp-fire.jp/projects/view/292495
<取材・撮影・文> 倉本菜生
<写真提供> 京都ARCDEUX
大学院で歴史学を研究しつつフリーライターとして活動中。研究してない研究者代表。
福岡県出身。関西に魂を売ってしまった女。
小難しい話はもちろん、美味しいもの・可愛いもの・キレイなものが好き。
「日本全国、隣町」を掲げるアクティブ人間。