ポールダンス界の裏側や、ポールダンサー・CIMAさんの知られざる努力について解き明かしてきた本連載も今回で最終回。
最後はCIMAさんが育ってきたバックグラウンドと、これからの目標について語っていただきます。
「イケメン」「抱かれたい」と女性ファンが多いCIMAさん。
実は人知れずコンプレックスを抱え、克服しようと努力した経験がありました。
「太っていて運動神経が悪かった」CIMAさんの意外な過去!
運動はどちらかと言えば好きじゃなかったです。
運動神経も悪かったし、すっごい太ってて。
ダイエットのために小3から水泳をやっていました。
水泳を始めてから痩せたんです。
小6の時は仲が良い子たちとソフトボールをやって、中学校ではバスケと空手をやって……ブレイクダンスは高1から始めました。
痩せてから動けるようになったのかな。
例えば、直線を走るだけなら得意なんですが、幅跳びとか高跳びとか、ボールを使うスポーツはダメでしたね。
イケメンになるために努力をしたとちらっとお聞きしましたが……。
その子に「イケメンになったら付き合ってあげるね」って言われて、彼女の好みになれるように頑張りましたね。
流行りに寄せようとしているけど、自分の好みが出すぎてる、みたいな。
片思いしていた子の好みがヴィジュアル系だったので、それに合わせていくうちに自分もヴィジュアル系のメイクやファッションが好きになりました。
親が離婚しているので、祖父母が親代わりとなって僕や妹を育ててくれたんですよ。
でも祖父の事業が上手くいかなくなってしまって……。
今の僕って社会的信用が全くない状態じゃないですか。
だから妹が事業関連の金銭的な部分をカバーしてくれているんです。
僕の中で、妹に背負わせてしまったという意識があって。
もっとお金や未来を見据えて行動しないとダメだなって思ったんです。
仕事なり家なり、祖父が生きてきた証を残したい。
本人には「そういうの考えなくていいよ」って言われているんですが、やっぱり考えちゃいますよね。
祖父母孝行をするために生きているわけではないですが。
お金を稼がなくてはいけないけど、やりたいこともあるって状態の時、何を基準に行動していますか?
お金がなくなったら稼ぐ方法を考えればいいやってタイプです。
自己投資で使ったことって、何かしら目に見えない形で返ってくるので。
パフォーマーとしてのこれから
だけどパフォーマーは年齢を重ねれば重ねるほど出てくるものがあります。俳優さんもそうですよね。
だから他のスポーツと違って年齢はあまり関係ないと思っています。
ポールだけをやっていたら年齢を意識していたかもしれないけど、ポール以外もやってきたからこそ、この考えが出来ていますね。
ポールだったり人生観だったり……。
お会いしたこともあるんですけど、自分っていうものをよく理解していらっしゃる方でした。
「自分はこうだから、こうしたい」って考えを明確に持っている方ですね。
5年後の目標だと、大阪万博に向けて「大人のエンターテイメント」を大きく打ち出そうと思っています。
パフォーマンス集団はもちろん、富裕層向けに大人の遊びができるパーティー用プランを企画できたらなと。
僕は運動神経が悪いから、ブレイクダンスを始めた時に細かい技や大技などテクニックが要るものが出来なくて、今までしてきたスポーツの中で一番結果が出ませんでした。
でも、成長しようと思う過程の時間が何より大事です。
才能があるとぽんぽん上手くいっちゃうから、成功したことに対して思い入れが薄いんですよ。
コンプレックスに打ち勝ちたいと思う時間や、結果が出なくても克服しようと打ち込んでいる時間は人生の財産になります。
結果が出なかったとしても、やってきたことや気持ちは無駄になりません。
僕はブレイクダンスで結果を出せなかったけど、ポールに出会ってからブレイクダンスで培ったものが活きてきたので。
自分が変わるきっかけに出会えないなら、視野を広げてみる。
いろんな場所へ行ってみたり、体験してみたり……自分の行動範囲を超えて行動すると視野が広がって、何か変わるきっかけになります。
僕はポールダンスと出会って人生が変わりました。
ポールダンサー・CIMAイベント出演スケジュール
全3回にわたりお送りしてきた「男性ポールダンサーCIMA解体新書」
華やかな世界の裏側には、ストイックな努力の積み重ねと人間ドラマがありました。
高みを目指して精力的に活動しているCIMAさん。
イベントはもちろん、ライブ配信でもショーを行っています。
シーマ8月度 スケジュール pic.twitter.com/2FHSogEjDb
— ???CIMA???SOL?DAMIA (@cmcm4747) August 4, 2020
CIMAさんのショーを生で見てみたい人、自粛中のお家時間を楽しみたい人は要チェックです!
また、大阪にてポールダンサー向けのワークショップも開催予定。
CIMAさんから直接ポールダンスを教わりたい人はぜひ参加してみてくださいね!
<取材・文> 倉本菜生
<写真提供> CIMA
大学院で歴史学を研究しつつフリーライターとして活動中。研究してない研究者代表。
福岡県出身。関西に魂を売ってしまった女。
小難しい話はもちろん、美味しいもの・可愛いもの・キレイなものが好き。
「日本全国、隣町」を掲げるアクティブ人間。